2012年11月2日金曜日

鳴り響くシャコンヌ

できた!夕飯の支度。
やっと書ける・・・^^;
 今日は「鶏の手羽先のさっぱり煮!」

いや~それにしても、素晴らしい演奏だった。

所属する協会の事務局から突然一通のメールを頂く 。この度、ドイツ・カンマーフィルのメンバーのヴァイオリニスト村田穂積 氏が来られるとのこと。

なんとリサイタル!?

11月1日(木)19時~

神様のお導き~!?私の空いている曜日は火曜日と木曜日のみ。それもこの曜日が空いているのは月に1回の平均。

11月1日!空いている!ディナー付きコンサート。穂積さん&桃子さんに会うことはもちろん。それ以上に心が震える音楽に出逢えることが何より楽しみだった。

一流レベルの音楽を、生でそのまま、狭い空間で愉しめる。この日を待ちわびてとうとうやってきた。

西日本工業倶楽部、今日はコンサートを聴く側として客席だ。
ドイツブレーメンでお世話になっていた穂積さん。相変わらずの男前☆
このお方の揚げる天婦羅はほんっとに美味しいのです^0^ 懐かしいな~
 大好きな曲ヴィタリの「シャコンヌ」でスタート。

歌で言うと第一声。

最初の音で全てが決まるというが、ヴァイオリンで言うとこの曲の初めの跳躍する音。全ては呼吸だ。重心が揺れない厚い、重なりあう弦の音。なんとも気持ちがいい。会場を一気に引きつけた。

そしてテーマが始まる。

ヴァイオリンのコンサートを聴きにいって私が望むもの。

クオリティ高い音、その中に包まれる哀愁そして技巧。ヴァイオリンの良さはこの哀愁なんだな~・・・

全てを兼ね備えていた穂積さんの演奏だった。

一本の弦は見えない強いぴんと張られた空気の糸になって伸びてくる。彼の奏でる楽器から放たれる糸が我々全ての観客をつないだ。

それは一瞬たりとも、途切れる事も緩むこともなく、私は自分が演奏した後と同じくらいのエネルギーを消耗したように思えた。スゴイ気力だ。

演奏を聴きながら音の伸びとテクニックはもちろんだが、プロの演奏家として最も大切な原点を再確認した。

「一音たりとも無意味な音はない。」

歌う者にとっては、抒情的なメロディーに乗って、高い音のピッチやテクニック、を重要視し過ぎて、ついついスル―してしまいがちな

短い音、カデンツ、音階

 これら一つ一つに魂が宿っていることを改めて確信したのだった。本来当たり前のことなんだが・・・

「歌声」というのは放っておいて出るものではないので、まず音を出すことに集中し過ぎてしまうのだ。音が出てからのクオリティなのだがその音が出ないとクオリティも何もない。と言う訳だ(#^Д^)

シャコンヌに続いて
「ブラームスヴァイオリンソナタ第1番 雨の歌」

一気に私の居た北ドイツの薫りに包まれた。ブラームスの歌曲「雨の歌」を引用しているのだが、雨の歌だけでなく他の歌曲もちらほら顔を出し、そのカラーを楽しみながら聴かせて頂いた。
これを聴きながら来年企画したいリーダーアーベントはブラームスを入れる事にした!^0^

~☆~休憩をはさんで~☆~

「グリーグヴァイオリンソナタ 第2番」 
明るい音とエネルギー溢れる素晴らしい演奏に感激!

最後は
「チャイコフスキーワルツスケルツォ」 
 穂積さんの気力と音のクオリティが第一曲目から最後までまったく劣らない集中力!

 残響に頼る日本のホールではきけない楽器自身の「鳴り」を堪能した。

超絶技巧、温かさ、下から上まで支えられた音、響き。 そして一番その欲求を満たしてくれたのは

「溢れる音楽」だった。

奥様の桃子さん、何度か娘に可愛らしい文具をプレゼントしてくれた。桃子さん全くお変わりない優しくて女らしい雰囲気は音にも表れていて、全開のピアノでも見事にバランスが取れていた。
この溢れる音楽の輪の中に浸かった時、人間として生まれて良かった、と感じるのです・・・
村田桃子さん(ピアニスト)と村田穂積さん(ドイツ・カンマーフィルハーモニーのヴァイオリニスト)

美味しいお料理と語らい☆
終わったのは22時。

会場に来られていた方々と知り合いになり、何とその中に前回合唱フェスティバスに出演されていたメンバーの方がおられて、

白川・・・って・・・ 

「この間のフェスティバスの審査の・・・、ですか!!!」 と、お~きな声で話しかけられ・・・(笑)

それはそれは盛り上がってしまいました^^;

そのお方たち☆
 昨日から今日にかけて、そして今日の一日まだシャコンヌが頭の中で鳴っている幸せ。

さて、今からお仕事。ドイツ語教室へいってきま~す!